にゃごにゃ小学校

本家(HP)作製のネタ、あるいは記事にするには寸足らずな話を日記兼用でアップします。

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 週末が三連休だったから、この間になんとか二郎の最終章を仕上げられるかと思っていたが、甘かった。考えてみれば、もともと二日間は遠出を伴う予定が埋まっていたし、残りの一日もホテルの予約トラブルでできなかったミーティングの準備と、実家からの所用の割込みで、出張の荷物の準備も出発前夜になってからようやく始める有り様であった。
 結局、サンフランシスコ行の飛行機の中で記事を書くという、まったく予想もしなかった状況になってしまった。しかしまあ、これもありだろう。ジェット気流に乗って復路よりはずっと早いとは言え、9時間余りのフライトは十二分に長い。

 さて、前回の、二郎のスープ、麺、具などの敵味方度分類評価で、大体の戦いの状況は推測可能であっただろうが、一応、私の闘いについて報告しておきたい。

 まず、決して楽勝とはいえないが、麺にもスープにも屈することなく、またぶたもちゃんとすべて平らげることができた。正直言って、塩辛さ、脂の濃さ、量の多さには、やはり手を焼いた。ここ数年、無理してでも食べ物をやっつけるというようなシチュエーションなどほとんどなかったので、生理的に充足した状態でそれ以上の飲食物を体に取り込もうとすることは、かなりしんどかったのは確かだ。とりわけ、前も書いたようにぶたにはまいった。
 しかし、反面、二郎を食べながら二郎の味を大いに楽しんでいる部分も確かにあり、だからこそ、二郎制覇の鉄則、「減→減→減」を、途中「微減」くらいは挟んだかも知れないが、保ち続けることができた。塩辛さ、脂っこさに対するしんどさと並行して、麺の歯ごたえと味のよさ、スープのこくとおいしさに喜びを感じている自分が間違いなくそこにあった。そう、初めてでありながら、同時に中毒発症状態にも似た姿がそのときの私であったろう。

 二郎の塩辛さは、平均的関西人にはかなりのハードルであることは事実だから、初体験の場合、それだけで白旗というか、拒絶してしまう関西人はきっと多いだろう。大多数と言っていいかも知れない。そこが、関西進出のネックになるであろうことも容易に想像がつく。
 しかし、同時に、二郎の「深さ」を感じられたら、体に悪いとわかっていても、スープを飲み干したくなる衝動を抑えるのに苦労することになるのも関西人である。特に、昨今のとんこつブームで、ことラーメンのスープに関しては、そこそこ濃い味でも違和感のない関西人も増えて来ている。一度受け入れてしまうと、塩辛いだけでは十分なブレーキにならない。

 私の場合も、味覚面で塩辛さに弱いところに持ってきて、体質的に脂に弱く、さらに十分空腹でなかったことから、最後の麺とぶたの塊を胃に収め終えたときには、肉体的にも気分的にも相当ダメージを受けた状態にあった。が、しかし、それでいながら残ったスープにレンゲを浸しては口に運ぶ動作を無意識に繰り返し、はっと我に返るということを反復していた。もちろん、不味ければ出てくる動作ではない。食べ終えてなお、余韻を楽しみつつ、また具のだしを取り込んで最初とは微妙に味わいの変わったスープを、底が見えるまで楽しんでしまう、この行為が条件反射のように体を支配している。あれだけの量のスープが半分以下になっているのをみて、かすかな恐怖心とともに、思わず理性が甦る。
 「腹も身のうち」というのは、腹は黙って働いてその存在を主張しないけれども、体の他の部分同様、本来いたわるべきもので暴飲暴食をするな、という意味であるが、このときの私の腹は逆に、くちくなり、脂まみれになって、苦痛とともに存在感を主張している状況であった。
 食べた、おいしかった、だが、疲れた。これが正直なところで、おかやまさんの友人ZUKAさんの『俺はもういいや。無理これは』というセリフの的確さに感嘆するところでもある。


 さて、ラーメン二郎池袋東口店を出た私は、もはや入店したときの私ではなかった。体のまわりを、厚さ30センチの二郎大気が取り囲んでいる、ポスト二郎の生物であった。私は普通の人に比べてかなり嗅覚が敏感な方で、また体臭がないほうなのでなんらかの理由で自分の体や衣服などが少しでも臭えば自分でたまらなくなるのが常だが、この二郎大気に包まれ、鼻の乾いた犬のような状況に陥っていた。
 おろしニンニクなどを口にすれば、しばらくして自分の手の平からもニンニクの臭いが発散され始めることを自覚する自分であるのに、あれだけのニンニクを食べた痕跡が自分でまったく検出できない。脂もそうである。どんよりと、胞衣につつまれた赤ん坊のように、外界から中途半端に隔絶されている自分を感じる。
 体臭が少ない故にコロンなどを使用する習慣がないため、ごまかす手段のないのが災いしている。かといって、携行しているのは液体の「トイレその後に」だけ。まさかこれを自分に振りかけるわけにもいかない。
 電車に乗っても、おもらしして臭いを悟られることを恐れる小学生のような気分で落ち着かない。みたところ、臭いなあ、というような反応をする乗客はいない。しかし、ほんとうに自分がまわりに迷惑をかけていないのかどうはまったく確信が持てない。
 同時に、二郎の強烈な量と味と塩と脂で、あきらかに体が重い。特に、食道から胃にかけては、粘度の高い油脂状のものが内壁にへばりついているような気すらする。

 新幹線の1番E席につくと、しばらくしてやってきた1番D席の客が、なにも言わずに席を立って戻って来なかった。まさか、二郎大気のせい!?そうではなく、ロング缶2本とワンカップ酒をテーブルにおいたのを見て、酒嫌いの人が酒臭くなることを予測して席を離れたように見えるが、余り確信はない。
 西武の食品売り場で買ってきた鮭とばをつまみに、ビールを流し込んで内側から脂を流し、ぼんやり窓の外の暗闇を眺めているうちに、ようやく人間に戻って来たと感じたのは、8時半になろうかという頃。3時間は二郎の胞衣に包まれたままだったのである。おそるべし、二郎。


 一番恐れていた、耐えがたい禁断症状、これは幸いにして出ていない。これが出ると、二郎のない世界に住む私にはほんとに辛いに違いない。とりあえず、今回はこのまま忘れてしまえた方が幸福だろう。

 しかし、ときどき体のなかで疼くものがある。あの二郎のスープを、麺を、求める自分が、確かにくすぶっている。次の上京の際、二郎に足を運ばずに済ませられる自信はまったくない。そして、もしまた二郎を口にしたら今度こそは、とも思える。

 飛躍するようだが、二郎は愛である。だから二郎を待ち、二郎を食べ、二郎を後にする若者たちは実に満ち足りている。その愛が身近にある首都圏の若者たちは幸せなのである。愛すべき関西の若者たちにもこの愛が与えられるよう、遠くない将来、二郎@関西が実現することを願って止まないのである。

(完食)

[補足の辞]6回分もながながとつき合って下さったビジターの方、心から敬服申し上げます(ちょっとおかしいのでは、という気も、いやいや、しません)。



コメント



Unknown (おかやま)
2005-09-28 17:42:40

超大作に拍手。ただ拍手なのであります。
次回こそは二郎オフをしつつ、高田馬場の行きつけでアブラを流しましょう!



アブラ (にゃごにゃ)
2005-09-28 21:19:54

なんかただだらだら長くなっただけという感じもしますが、
なんとか終わりました。

ウルトラマンから二郎につながる道が延びているとは夢にも思いませんでした。
おかやまさんのホームでいっしょにあぶらしたいですねえ。その前に、恥を
かかないようにあと2~3回練習しておいたほうがいいかも。

ともかく、二郎のおかげで、ここアメリカでのばかげた量の食事にも臆せず
取り組むことができます。
いつもなら調子を崩してしまう胃腸もいたって健康、意外な二郎効果です。

さて、コロラドスプリングスは現在朝6時20分、阪神のマジック1も
確認したし、最後の一仕事、がんばってきます。



ラーメン中毒 (kaier)
2005-09-29 22:03:30

阪神優勝おめでとうございます&ウィルコム新機種+新プラン発表おめでとうございます&ラーメン二郎記事の完成おめでとうございます!

なんだかめまぐるしく世界に変化がある中、ひたすら仕事ばかりしていたカイエです。
そろそろラーメン(とびっきり美味しいやつ)中毒の発作がおきはじめています。
明日にでも日本橋に行くやも知れません(笑。

毎回「二郎よ」を読むたびに「ああラーメン食べたい」と、口の中に涎が溢れ出ていたのですが、終わってしまうとなんだか寂しいような(笑。

ではまた。ごちそうさまでした。



うう、まずぅ (にゃごにゃ)
2005-10-02 00:55:37

>> 阪神優勝おめでとうございます&ウィルコム新機種+新プラン発表おめでとうございます&ラーメン二郎記事の完成おめでとうございます!

全部まとめて、おありがとうござい。

>> なんだかめまぐるしく世界に変化がある中、ひたすら仕事ばかりしていたカイエです。

あ、よく似た状況だ。

にしても、アメリカの食い物は不味い。マクドの刷り込み戦略なんて、あの国だから成功するのであって、やっぱ日本では無理。味覚音痴は別にして。業績ダウンは当然。

それにつけても二郎を食べたい…。

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