にゃごにゃ小学校

本家(HP)作製のネタ、あるいは記事にするには寸足らずな話を日記兼用でアップします。

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 さて、まだ引くのかと言われそうだが、実は、最後に最大の危機が待ち受けていた。ほんとに危うく、それまでのすべての苦労を水泡と化して、二郎を食べ損ねたかもしれなかったピンチだ。

 カウンタからもう一段高くなった台についに姿を表した、「おれの」二郎。なんども写真で見た、これぞ二郎のランドマークとも言うべき山盛りの野菜、叩きつけたように新鮮な色のニンニク、氷山の一角のごとく水面下の圧倒的な質量を予感させるぶた、そして、これだけの固形物を器に擁しながら、あふれることなく、しかもどんぶりの高さぎりぎりまで到達する絶妙な量の濃厚なスープ。少しもとりすました顔はしていないのに、なんと魅惑的な姿なのか…。
 感動と緊張で震える手を気づかれぬよう、はやる気持ちを抑えつつ、ゆっくり手を伸ばす。そして、いったんもちあげた器を目の前のカウンターに引きよせる。と、この瞬間、心臓をわしづかみにされるような衝撃が走った。
 死角になって気づかなかったが、並々と注がれた脂タップリのスープ、その一部が、向こう側で少しあふれてどんぶりを伝っていたのだ。どうやら、あのおたくおねえさんが、こちらに運ぶ途中で揺らすかかたむけるかしたらしい。しかし、これは責められない。あのあふれんばかりの汁を、どうやってこぼしもせずに数メートルの距離、人間が手で支えて運べると言うのだ。
 しかし、それはそれとして、その脂は、脂の物理的特性を容赦なく発揮して、私の手と器の表面の摩擦を激減させ、器にかかった重力はどんぶりを垂直にひきずり落とそうとした。
 巨大な二郎の重量は予測の範囲だったが、この伏兵はまったく予期の外にあった。瞬時に指が支える位置が数センチ滑り、あわてて体勢を修正しようとするも、わずかに右に傾くどんぶり。そして波打ったスープが器の防波堤を超え、一部はどんぶりの側面をぬらし、そして一部は実際にカウンターにこぼれた。やばいっ!!
 だが幸いにも、駆け抜けた、一瞬の戦慄の余韻のみを体の中に残し、それ以上の事態の悪化は起きなかった。私は、どんぶりがあのような形になっている理由をいまさらながらに噛みしめた。滑っても、支えようと中心に向けて力をかければ、多少動揺しても持ちこたえて保持できるように、動的に安定に作られていたのだ。

 最後の、そして最大の危機が過ぎ去ったことを悟った私は、店の用意してあるティッシュの箱から1枚、そしてもう1枚とりだし、カウンターにこぼれた数ccのスープを拭った。ほうっとため息をつきたい気分だった。

 いよいよ闘いが始まる。
 まず、コショウ。さすが二郎のコショウ、穴が大きいと言うか、ひと振りふた振りでたちまちモヤシの上に、初雪のような粉が降り積もる。コショウ大好きの私は満足する。
 次いで箸を、ファーストフードの店でよくみかけるタイプのようじも一緒に入っている箱から取り出す。もちろん、関西人の私はすぐに固形物に取り組んだりはしない。まずはスープだ。箸は二つに割ってから、麺の間に差し込む。
 レンゲのない店も多いと聞くが、池袋店では、ちゃんとカウンターにおいてある。そこから一番手前の一つを手にする。
 しかし、これだけ豪快に麺やら野菜やらぶたやらが盛られていると、レンゲを沈める「液面」を確保するのも容易ではない。結局、十分な量のスープを獲得するには、あふれない程度に野菜や麺を押し下げつつ、スープをレンゲに流し込むしかなかった。

 ファーストコンタクト。やおら二郎スープをたたえたレンゲを口に運ぶ。熱い。そして…、おお、これはうまい。うまいぞ。
 そう、濃厚でこくがあるのは当然だが、しつこくはなく、また塩味は濃いめだが、口当りは決して塩辛過ぎることもない。あれだけの脂を湛えながら、あぶらくさくもなく、べたつきもしない。
 粉、ドラッグ、化調などの言葉から連想していた味とはまったく違う。よくだしのとれた、しかも深みのある味。この味は、高貴でさえある。これが二郎か!!

 それにしても、脂のすごいこと。写真がピンぼけでわかりにくいのが申し訳ないが、スープの表面は、少なく見積もって5ミリは透明な脂に覆われている。ただ、まったく濁っていないのがすごい。どうすごいのかはよくわからないが…。

 続いて、まずは大盛りに盛られたもやしの一部を、障害にならない程度までやっつける。どこにでもあるコショウの香りに、シャキシャキとした太めのもやし、そして先ほど口にしたスープの余韻がほどよくマッチして、うむ、うまい。この野菜があれば、少々スープがくどくても、塩辛くても、関西人の私でも闘い抜けるのでは、とふと気づく。そうか、野菜のましまたはましましは、焼肉店での野菜類同様、貴重な戦意回復装置だったのか。
 次回の闘いに備え、重要な事実に気づいたのである。

 次に、写真に撮る目的も兼ねて、麺を引っ張り出す。…と、なんちゅう太い麺やねん!!十分太かったもやしより、さらに太い。こんな太いラーメンの麺は生まれて初めて。これより細いうどんの麺なら見たことがあるような気がする。
 これならゆでるのに時間がかかるのも道理である。
 そして味は…うおおお、これはまたうまい!こしがしっかりしてしこしこ、うどん大好きの関西人が、こしのよいうどんにあたったときの感動とまったく軌を一にするよろこびがある。しかも、これはある意味淡泊なうどん麺ではない、しっかり味と艶をもった、確かにラーメンの麺である。
 スープとの組合せ、ゆでるという作業、他の材料との共存、どれをとっても、実在可能であること自体に驚きを感じる、すごい麺といえる。どんなに強烈に個性を持つスープに沈んでいても、この麺なら、最後の最後まで自己主張を続けられるだろう。また、そうである限り、最後の一本まで胃に流し込むことができる。感動とともに、勝利への確信を抱き始めたにゃごにゃであった。



(昼休み終わりそうなので、つづく)



コメント



食べなれてしまった身からすると (おかやま)
2005-09-16 13:58:59

初二郎というのはブログ記事5回分(次回込み)のインパクトがあるんですなぁと改めて思いました。
俺が初めて二郎食った時にブログつけていたら、やっぱり5回に分けて書いたんだろうかとも。

ともあれ、にゃごにゃさんは大変幸福な二郎との出会い方をされた方の一人でありますね。最初から二郎を美味しいと感じられる人は中々おらんのですよー。意外。



人並に苦しみましたが (にゃごにゃ)
2005-09-16 17:44:15

>> 最初から二郎を美味しいと感じられる人は中々おらんのですよー。意外。
あこがれ、という要素を抜きにしても、おいしかったですよ。まだ禁断症状は数回しか出てませんが(汗)。

>> 二郎というのはブログ記事5回分(次回込み)のインパクトがあるんですなぁと改めて思いました。
ですね。前の日に期待に耐え兼ねて大阪でラーメン食った話とか、帰宅後就寝中に脂に苦しんだ話とかまで話を広げれば、10回は軽いですね。

ちなみに、次回分では、人並にあの量と味の濃さに苦しみます。御期待を。



うわもぅ (kaier)
2005-09-16 23:42:57

なんかだんだん二郎のラーメンが「旨そう…」っとか感じ始めているカイエです(汗。
ヨーロッパのポルノ小説ばりの官能的表現(褒め言葉です念のため)をちりばめた今回の記事は、今までの「にゃごにゃ小学校」の概念を突き破るインパクトがありました。

今度東京行った時は二郎に行…い、いや下手なことは口にすまい!(笑。
次回に期待します…



酔っぱらい来ました! (JJ)
2005-09-19 10:29:46

おーい、その5(その後)はどーしたぁー



聞くところによると (かおる)
2005-09-19 13:11:13

>JJさん

確かにゃごにゃさんは海外に旅行中のはず。
今晩か明日にはUPされてると思いますよ。
(^^)




w(。・o・。)w オォ- (raku)
2005-09-19 15:47:38

(ノ゜ο゜)ノオオオオォォォォォォ-

(ノ゜ο゜)ノオオオオォォォォォォ-ばかりですみません。
σ(・・*)アタシはジロリアンではありません。
実はラーメン・・・食べられない(T_T)
猫舌、こぼす、お箸が下手・・などの理由です。
何よりも、別れた元だんな様が
∑( ̄ロ ̄)なんと!?「ジロー」さんだったりする(爆)
だから苦手なのかなぁ。。。(*´ー`) フッ
その5、楽しみにまた来まっっす♪

(o・。・o)あっ! JJさん、はけ~ん♪



おわび (にゃごにゃ)
2005-09-20 22:21:28

みなさん、ちゃんと説明せずに、記事も終わる前に逐電してすみませんでした。もうちょっと待って下さい。



ぶた (にゃごにゃ)
2005-09-22 14:11:19

かおるさん、フォローありがとうございました。
お礼に、タイで見掛けたピンクのぶたの看板を記事に
載せました。見て下さい。



ジロー (にゃごにゃ)
2005-09-22 14:17:29

>> 猫舌、こぼす、お箸が下手
お箸以外は私もおんなじだぁ。

>> ∑( ̄ロ ̄)なんと!?「ジロー」さんだったりする(爆)
おおーっ、きょうびやや珍しい名前!?

そうですか。もう一人のらくさんもおひとりになったと前に記事にありました。偶然?ほんとは同一人物!?
(なわけないですが)。

もうひとりのらくさんは、こんな記事書かれてましたよ。
>> ブログにコメント残そうとしたら、自分と同じ名前の人が先に書き込んでいた。
>> ・・・困る
>>
>> どうしたもんかしばらく悩んで…
>>
>>
>> 結局、コメントするのを止めてしまう

うちのブログのことじゃないとは思いますが…。

しかし首都圏在住で二郎やラーメンが苦手なんてもったいない。
お酒はダメですか?JJさんといっしょにどおですか。
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