にゃごにゃ小学校

本家(HP)作製のネタ、あるいは記事にするには寸足らずな話を日記兼用でアップします。

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 先日、通勤で駅に向かう途中でのこと。
 自宅と最寄り駅の経路にある信号の手前で、信号待ちの数台の車の最後尾に、1台の車がつけたあと、助手席のドアが開いて、女性が降りた。あきらかに、家族に送ってもらったところ。と、そのとき、ぽとりと何か黒いものが道に落ちた。

 落とした女性は気づかず、数十メートル先の信号の横断歩道めがけて駆け出した。ドアの陰になり、ドライバーの男性も気づく様子はない。
 私とその車ともそこそこ距離があったし、あっと思っている間に、声をかけても届きそうにないくらいのところまで女性は遠ざかっている。みたところ、少なくとも財布や鞄や書類のように大切なものには見えないし、まあいいか、と一瞬思ったが、しかしこのままでは、その落し物はおそらくゴミになる運命だ。

 すぐに歩道と車道を隔てる生け垣を乗り越えて、拾い上げてみた。案の定、手袋である。
 これはドライバーに渡すしかない、と思うと同時に、車が青信号で動き始めた。
 間に合わないか、と思ったが、ここまでくればこちらも意地、走りながら、なんとか手を伸ばして、ボディをコンコン、と叩いた。止まらない。だめか。しかし、それほどまだ加速しないので、もう一度コンコン。ここで、ようやくドライバーが気づいて車を止めた。

 窓の外から、手袋と、走り去った女性の方向を指さして落し物であることを告げると、助手席のパワーミラーが開いて、すみません、という声。私はすぐに手袋を助手席に放りこんでから、歩道に戻った。

 こうしたとき、躊躇せずに一番いいと思える行動を、とっさにとれるかどうかというのは結構大事だと私は思っている。今回も、ちょっと躊躇してしまったが、なんとか動けたし、目的も果たせたのでよかったと思う。
 人は、自分を守るためになら案外すぐに動くものだし、しかも、それは多くの場合、必ずしも理性的・合理的ではない。火事のときのパニックもそうだし、事故を起こしてひき逃げしてしまうのもそうだろう。
 これもとっさの行動ではある。しかし、方向は正反対だ。

 自分には直接利害がないかも知れないが、よいことであれば動く、これは意外に難しい。あのときこうしておけば、と悔いを残さないために、「とっさに動ける」自分を、機会を逃さず磨きたいと常々思っている。

 また、このときうれしかったのは、その車の後にいた何台もの車が、クラクションを鳴らすことも、無理に追い越して行くこともせずに、待っていてくれたこと。こうした、袖すり合う縁の人達の何気ないやさしさが、いっしょにこの地球号の上で暮らしている、よき隣人たちだと感じられて、心が暖かくなるのである。
 自慢するほどの行為ではないのに、ちゃんと御褒美をもらえたのだと思えてくる。



コメント



素敵です (らく)
2005-02-10 17:34:57

こういう心がけ素敵です

手袋落とした人はきっとすごい喜んでると思います。

にゃごにゃさんの行動を見ていた人も「今日はいいもの見たぞ」ってちょっと幸せ感じてると思います!!


あ、当方ブログにコメントありがとうございました




自責 (にゃごにゃ)
2005-02-10 21:32:56

らくさん、ありがとうございます。そういっていただけるとうれしいです。

ですけど、実のところ、そんなにスマートなものではないんです。正直、失敗と自責の過去です。

書こうか、まあいいか、とか思ってましたが、せっかくコメントいただいたので、近々そのことについて書きたいと思います。
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