にゃごにゃ小学校

本家(HP)作製のネタ、あるいは記事にするには寸足らずな話を日記兼用でアップします。

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 残業を終え、梅田で電車を待っていると妻からメール。「父が急性心筋梗塞で入院。病院不明」。妻の母からの連絡らしいが、要領を得ない。ともかく、途中の川西能勢口駅で拾ってもらい、車で一旦豊中の実家へ。
 入院の準備で戻っていた義母によると、入院先は国立J病院、現在検査中だということ。取り急ぎ夕食を摂ってから、病院に車を飛ばした。

 病院のCCU(冠動脈疾患集中治療室)に到着してみると、義父は検査が終わり、現在カテーテル治療中とのこと。病状はそれほど深刻なものではなく、命に別状はない。また、1~3時間で応急治療が終わり、その後面会もできるということだった。

 一安心するとともに、治療が終わったら午前様になっている可能性が高いので、念のため翌日の仕事について、同僚の玉ちゃんに連絡、業務の一部代行を依頼した。
 CCUのある2階から、4階の特別待合室に移動し、あとは義母や義弟と雑談したり、自販機のコーヒーを飲んだりして時間つぶし。大事なしということで、いちおう、みんなほっとした表情である。

 さて、入院したことのない私は、こういう機会でもない限り、夜の病院内を徘徊するチャンスはない。もちろん自由にどこにでも歩き回れるわけではないが、叱られずにすみそうな範囲で、待合室を出て、消灯した廊下をうろついてみる。
 しかし、幸か不幸か、このJ病院は大病院特有の陰湿な感じや不気味な感じがまったくといってない。これが死人の出る病院なのかとむしろ不思議な気がするほどである。医師や看護婦さんたちも、なんというか、病院のスタッフというある種特別な人達というより、気さくでサービスのよいアスレチック・クラブのインストラクターのようで、みんな活発で明るく、疲労感がない。
 こんな病院もあるんだな、と別の意味で感心しつつ、恐怖めぐりはあきらめた。

 そうこうしているうちに、待合室の内線が鳴り、無事治療完了ということで、再びCCUに移動。カーテンをくぐると、映画で見るような透明なチューブを鼻のまわりにとりつけ、装置から点滴を受けている義父と面会できた。
 胸部の痛みはまだかなり強いらしいが、意識ははっきりしていて、血色もとてもよい。会話も問題なくできるし、水も飲んでいる。これなら心配なさそうである。

・・・・・・・・・・・・・・・・


 仕事のこととか、入院手続きとか、事務処理的な話を終えたところで、看護婦さんから、「面会に関するビデオを見てください」と言われ、ぞろぞろとCCU内の別室に移動した。そこのテレビデオで、面会時間から入室要領、入室時のインターホン連絡や消毒方法について、10分くらいの案内ビデオを見るのである。
 すでに深夜であり、また一応ドアを閉めてはあるが、他に治療中の患者も多数いるCCU内であるので、聞こえるぎりぎりの小さな音量で耳をすませて聞いていた。
 しかし、そのときは、その部屋の誰も、やがてくる恐怖には気づいていなかった。

 淡々と、しかしどうも素人臭いビデオが進む中、みな、なんとなく居心地の悪い、理由はわからないがなんとも違和感のある感覚を抱いていた。なんなのだろう、これは。
 やがて、ひとり、そしてまたひとりと、その原因、恐ろしい事実に気づいて凍り付いた。

 なんと、ナレーションとともにビデオのバックに静かに流れるピアノ曲、それは、ショパンのあの『別れの曲』だったのである!こ、ここはセレモニーホールかあっっ!!!
 まさか活発で明るく清潔な、先進の大病院に、このように予想もしない深夜の恐怖が待ち受けていたとは…。人生、奥が深い。

コメント



いや、俺も書いたけど (kaier)
2005-01-13 00:58:31

あれは、やはり日本伝統の「だれもつっこまないから放置」状態なのではと思った。
確かに私たちも病院側に何も言ってないしね。
「苦情がないから受け入れられているのかと思ったら、単に買い控えられてた」CCCDの一件を思い出して、ここでもまた戦慄。
ところでMac Mini、安価でちっこいUNIXマシンとしてどうですかお兄さん(本末転倒。



この恐怖は捨て難い (にゃごにゃ)
2005-01-13 09:05:45

> 「だれもつっこまないから放置」状態なのでは

それもあるけど、個人的には後に続く人にもこの恐怖を味わってほしいと思いましたね(笑)。

冗談はともかく、患者が生死の境だと、まじで怒る遺族、じゃない家族もあるやろね。

> ころでMac Mini、安価でちっこいUNIXマシンとしてどうですかお兄さん

うちのオフィスでも、ちょうどひとしきり話題になりましたが、そういう発送アリですね、今度のはマジで。Macという未知の世界に触れるチャンスでもあるし、UNIX機としても使えるし、う~ん、なかなか魅力的。



うあ確かに (kaier)
2005-01-13 16:56:58

そういえば、うちはすでに「もう大丈夫」って空気の中での出来事でしたね>ビデオとの遭遇
緊迫した状況下だと、本気で腹が立つかもしれない……って、そんなときに曲名なんか気づくのだろうか。
なるほど、そういうわけだったのか!(独りよがり

Macですが、私は今Fedra使ってて、わーMacと似てるー!とか思っちゃう。なのであまり新鮮みはないかも。
ちなみに私の住んでるコミュニティでは、約半数が「欲しい」と言い、さらにそのうち8割が「UNIXマシンとして」……本末転倒ですよAppleさん。
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